ます形についてお探しですね。

日本語教師にとって『みんなの日本語』を使った動詞の「ます形」導入は、初級文法の大きな山場の一つです。

ここでしっかりと動詞の意味と活用を理解してもらわないと、あとで学ぶ「て形」などの複雑な文法で学習者がつまずいてしまいます。

この記事では、学習者がスムーズに理解できる「ます形」の導入方法と、初級語彙を楽しく覚えてもらうための実践的なゲームや活動のアイデアをご紹介します。

授業準備や教え方に悩んでいる新人教師の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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【みんなの日本語対策】「ます形」導入前に知っておきたい授業づくりのポイント

動詞の導入は、『みんなの日本語』では第4課や第6課から本格的に始まります。

名詞や形容詞と違って、動詞は「動作」を表すので学習者にとってイメージしやすい反面、覚えなきゃいけない単語が一気に増えるタイミングでもあります。

だからこそ、授業を準備するときは「意味の理解」と「形の定着」をきちんと分けて考えることがとても大切です。

いきなり文法のルールを教え込むのではなく、まずは動詞の単語そのものをインプットする時間をしっかり取りましょう。

授業づくりの第一歩は、その課で新しく出てくる動詞を整理して、視覚的な教材をたっぷり準備することです。

絵カード(フラッシュカード)や実際の動き(ジェスチャー)を使って、「食べます」「飲みます」「見ます」といった基本的な動作を直感的に結びつけていきます。

特に初級の段階では、教師の言葉だけで説明しようとすると学習者の頭がパンクしてしまいます。

絵や動きをたくさん使うことで、母語を通さずに日本語の音と動作の意味を直接つなげることができるんです。

また、これから先の課で「て形」や「辞書形」といった動詞のグループ分けや活用が出てくることを考えて、この段階では必ず「~ます」という丁寧な形でインプットするのが鉄則です。

学習者の中には、アニメなどの影響で「食べる」「飲む」といった普通の形を先に知っている人もいます。

でも、教室という場では、まず丁寧な「ます形」をベースにコミュニケーションを取るルールを徹底しましょう。

そうすることで、あとで活用を教えるときの混乱を防ぐことができます。

初級語彙を確実に覚えてもらう「ます形」の分かりやすい導入ステップ

実際の授業での「ます形」の導入は、教師のジェスチャーと絵カードを組み合わせた意味の提示から始めます。

たとえば、「食べます」を導入するときは、教師が何かを食べる動作をしながら「食べます」と言って、同時に食事をしている絵カードを見せます。

学習者にリピートしてもらいながら、日本語の音と動作のイメージをしっかり結びつけていきます。

このとき、教師の動作は少し大げさなくらいのほうが学習者の印象に残りやすくて、教室の雰囲気も和やかになりますよ。

動詞の基本的な意味が分かってきたら、次は「~ます」「~ません」「~ました」「~ませんでした」といった時制と肯定・否定の活用を導入します。

ここでは、時間を表す言葉と一緒に練習するのが覚えてもらうコツです。

「毎日、食べます」「昨日、食べました」のように、時間を表す言葉と文法をセットにして口頭練習(ドリル)を行います。

テンポよくキュー(指示)を出して、学習者が反射的に答えられるようになるまで繰り返すのがポイントです。

口頭でのドリル練習がある程度スムーズになったら、次は文字での確認に移ります。

黒板に「ます」「ません」「ました」「ませんでした」の表を分かりやすく書いて、視覚的にルールの全体像をつかんでもらいます。

そのあとは『みんなの日本語』の練習Aや練習Bを使って、書く練習も取り入れましょう。

聞いて話すだけの練習では、時間が経つと忘れてしまう学習者も多いので、口と耳と手と目のすべてを使って色々な角度から定着を図るのが効果的です。

授業が盛り上がる!「ます形」と初級語彙を定着させるゲーム・活動アイデア

ただひたすらドリル練習を繰り返すだけでは、学習者は飽きてしまって集中力が途切れてしまいます。

そこで、動詞の語彙と「ます形」の活用を楽しく覚えてもらうためのゲームや活動を取り入れることが欠かせません。

特におすすめなのが「ジェスチャーゲーム」です。

学習者に一枚の動詞カードを引いてもらって、その人が声を出さずにジェスチャーをして、他の学習者が「〇〇さんは、新聞を読みます」と日本語で答えるというシンプルなルールですが、これがすごく盛り上がるんです。

また、「動詞ビンゴゲーム」も初級語彙の定着にとても効果があります。

3×3や4×4のマス目が書かれた紙を配って、学習者自身に習った動詞を書き込んでもらいます。

教師がランダムに動詞の絵カードを引いて、「起きます」「寝ます」と読み上げていって、揃った学習者が「ビンゴ!」と叫びます。

このゲームのいいところは、学習者が自分で動詞を思い出して文字を書くというアウトプットの作業が入っていることと、教師の発音を聞き取るリスニングの練習にもなることです。

さらにちょっとレベルを上げて、「昨日・今日・明日ゲーム」という活動も効果的です。

教師が「昨日!」と言いながら「食べる」の絵カードを見せたら、学習者は「食べました」と過去形に変えて答えます。

「明日!」なら「食べます」です。

テンポを少しずつ速くしていくことで、ゲーム感覚で活用の反射神経を鍛えることができます。

こうした活動を通じて、学習者は間違いを恐れずに日本語を声に出す楽しさを実感して、自然と語彙と文法が身についていきます。

「ます形」導入時の注意点と学習者のやる気を高めるコツ

「ます形」を導入するとき、新米の日本語教師がやってしまいがちな失敗が「すべての語彙を完璧に暗記させようとすること」です。

『みんなの日本語』の語彙リストにはたくさんの単語が載っていますが、一回の授業ですべてを完全に覚えるのは無理です。

無理やり詰め込もうとすると、学習者は日本語学習そのものに強いストレスを感じてしまいます。

まずは生活でよく使う動詞を中心に覚えてもらって、残りの語彙は復習のときに繰り返し触れることで少しずつ覚えてもらう、くらいの余裕を持ちましょう。

また、学習者のやる気を高めるには、「学んだ日本語がすぐに使える」という実感を持ってもらうことが大切です。

授業の最後に、その日習った「ます形」と初級語彙を使って、ペアで簡単な質問をし合う時間を設けてみてください。

「今日の夜、テレビを見ますか?」「いいえ、見ません。

日本語を勉強します」といった実際の生活に基づいた会話ができるようになると、学習者は大きな達成感を得られます。

自分のことを日本語で話せたという成功体験が、学習意欲の向上に直結するんです。

最後に、教師自身の工夫や声かけもとても重要です。

学習者が正しい活用で答えられたときはしっかりと褒めて、間違えたときは笑顔で優しく訂正してあげましょう。

日本語の文法の中で、「ます形」は最初にして最大の土台になります。

この土台がしっかりしていれば、あとの課で待っているもっと複雑な学習項目にも、学習者は自信を持って挑めるようになります。

学習者のつまずきに寄り添いながら、楽しくて分かりやすい授業を展開していってください。

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